今回は「ご一緒にお着物ライフを楽しみましょう!!その㉖ 帯の種類」について紹介させていただきたいと思います。
『帯の種類』
帯は着用時、前から見た姿はどの帯も4寸前後(15.2cmくらい)ですが、全体の長さや形状など違いがありますので一つ一つ説明させていただきます。
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丸帯
幅一尺八寸五分(約70cm)、長さ一丈一尺五寸(訳4m36cm)に織った布の幅を二つに折って、端を縫い、芯を入れて仕立てた帯です。
表と裏に同じ柄がある贅沢な帯です。江戸時代中期に考案されたといわれています。(Wikipedia参照)
錦織や金襴、緞子などの大変豪華で贅沢な織物です。
全体に織り柄がわたる為、重く、締めるのが大変ということもあり現代では花嫁衣裳や舞妓さんのお衣裳などに用いられることが多いです。
こだわりのおしゃれをする方は留袖や成人式の振袖にしめる方もいらっしゃいます。
袋帯
幅約31cm、長さ約420cm前後の全体の幅が同じ帯で、明治時代後期から大正時代にかけて丸帯に代わる帯として考案された帯です。
金銀が多用されていて、格調高い柄の物は礼装用に使用します。
錦織、唐織、つづれ織、佐賀錦などの重厚な織物は留袖や訪問着、紋付きのきもの、振袖などに使用します。
洒落袋帯
形状は袋帯と一緒です。
金銀が少なく、さっぱりした柄のものは洒落袋帯とよび、カジュアルにも使えます。
訪問着や付け下げ、きれいめ小紋やおしゃれ小紋、きれいめ紬などにも使用します。
名古屋帯
幅約31cm、長さ約360cm前後の帯です。
背のお太鼓になる部分は31cm前後の並幅で胴回りになる部分は半分の幅に縫い合わせて仕立てていることが多いです。(名古屋仕立て、松葉仕立て、鏡仕立て、開き仕立てなど、仕立て方がたくさんあります。)
「大正5年くらいに名古屋の女子高の先生が考案したらしい」と、どなたかに伺った記憶がありますがお実際のところはわからず、都市伝説かもしれません・・・
最初幅を9寸につくり、芯を入れてしたてるときに五分ずつ縫い代でとり、8寸の幅に仕立てる名古屋帯を「九寸名古屋帯」と呼びます。
「織の9寸名古屋帯」と、染で柄をつける「染の九寸名古屋帯」があります。
「織の九寸名古屋帯」は柄や織柄の格調あるものは付け下げや色無地、きれいめ小紋などにあわせるのが良いでしょう。さっぱりしたものはおしゃれ小紋やお召しや紬にあわせても。
「染めの九寸名古屋帯」は小紋やお召し、紬や木綿などに合わせるとよいでしょう。
最初から8寸に織りあげ、芯は入れずに胴に巻く部分をかがるだけで仕立てる「八寸名古屋帯」もあります。
八寸名古屋帯は基本的にはとてもカジュアル感が高くなります。芯が入っていなく軽いので、ショッピングやお稽古事などに適しているでしょう。博多帯は普段着にあわせると良いでしょう。
金銀を使う「つづれ帯」もこの仕立てですが、格の高い留袖や訪問着などにあわせるので「つづれの八寸帯」は特別なものと考えていただけると良いでしょう。
半幅帯
夏の浴衣にしめる帯として認識されている半幅帯ですが、素材によってはパーティーやよそゆきなどにも使用できます。
素材は絹や木綿、麻や自然布、ポリエステルなど様々あります。
帯結びは難しくなく覚えやすいので、お着物ライフを始める方にもおすすめです。
小紋や紬、木綿、ウール、浴衣などにしめます。
付け帯
胴に巻く部分と背中のお太鼓部分が分かれていて、お太鼓がすでに作られている帯です。
比較的簡単にお召しになることが出来るので、お着物ライフを始めたばかりの方にも優しく味方になってくれる帯です。
帯の種類はどのようなものでも付け帯に仕立てることが可能なので、仕立てた帯の素材の格と着物の格をあわせます。
仕立てかたも、胴部分とお太鼓部分と切る仕立てや、切らない仕立て、一重太鼓にする仕立て、二重太鼓にする仕立て、お太鼓の形は後でつくる仕立てなど様々ありますので、ご自身の使いやすい仕立てにしていただくと帯結びのご心配が軽減され、お着物を着る機会が増えるように思います(o^―^o)
難しい帯結びがネックでお着物ライフに踏み出せない方にも強い味方なのではないかと思います。
今回は帯の種類について紹介いたしました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
                                                                                  ***yukihanakai***
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私自身が勉強したり、経験した中で得た一般的と思われる知識を記載させていただいておりますが、諸説ある中の一つの意見とお考えいただけますと幸いです

投稿者 yukihanakai