冬空から降る雪を花に例えて雪花、雪華、雪輪とよび、着物の文様に取り入れています。
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雪の結晶の形をもとに作られている文様です。
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雪の結晶は水分子が凝集し水素結合するとき六角形の基本構造を作るようです。
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人の手によって作り上げられた形ではなく、自然が作り上げるバランスの良いものであることはとても不思議で夢がありますね。
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雪の結晶の形への人々の認識はとても古く、中国では既に後漢の時代に雪の結晶についてしたためた詩が残されているようです。
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日本でも平安時代から文様として用いられており能装束、振袖、留袖、小紋、帯などに幅広くもちいられています。
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改めて江戸時代に古河藩主 土井利位が「雪華図録」にまとめて出版したところ江戸庶民の間で雪華文様が大流行したそうです。
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結晶そのものを文様にしたものや雪の結晶にみられる美しい六角形の輪郭を円形に描いた線文様の雪輪文様もあります。
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雪は冬のものですが、夏の着物や帯に用い涼しさを演出する風習もあったようです。見る方の視覚から涼を演出するなんて日本人らしい心遣いですね。
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この度、ご縁があり着付けレッスンの会の名称を「雪花会」にさせていただいた事もあり、とても親近感のわく文様となりました。
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最後までお読みくださり、ありがとうございました。
***yukihanakai***
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数年前より様々な文献を読んだり、産地を訪れ自分なりに勉強をしていたときに作成したノートを基に記しておりますので、こちらのブログの内容は諸説ある中のひとつでありますことをご了承くださいませ。