奈良時代の錦裂にみられる文様です。
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獅子が歯をむき出しにした顔を文様化したものです。
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正倉院裂の代表的な文様の一つで数色の縦縞の地紋に獅噛文を横に並べた「獅噛文長斑錦(しかみもんちょうはんきん)」と天女と獅噛文をたてに配置した「獅噛天人文錦(しかみてんにんもんにしき)」があります。
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経錦(たてにしき)という縦糸で模様と色を表した錦です。
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現在でも帯や小物などに使われている文様です。
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この文様をみると、東南アジアで出会う置物や沖縄のシーサーを連想し、恐い顔に可愛さを感じてしまいいつも思わずほっこり温かい気持ちになり、なにか獅子に守ってもらっているような感覚をおぼえます。
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余談ですが、現在つかわれている「しがみつく」という言葉の語源はどうやら獅噛つく(獅子が噛みつくほどしっかりと)からきているそうです。
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最後までお読みくださりありがとうございました。
***yukihanakai ***
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数年前より様々な文献を調べたり、産地を訪れ自分なりに勉強をしていた時に作成したノートを基に記しておりますので、このブログの内容は諸説ある中の一つでありますことをご了承くださいませ。