今回は「ご一緒にお着物ライフを楽しみましょうその⑬ 訪問着」について紹介させていただきます。
『訪問着』
綸子(りんず)、縮緬(ちりめん)などの生地に絵羽模様がほどこされた華やかな染の着物です。
色留袖に次ぐ格の高いフォーマルなきものです。
未婚・既婚を問わず、結婚披露宴やあらたまったパーティー、同窓会、お食事会、お茶会、お宮参り、七五三、入学式、卒業式など幅広いシーンでご着用いただけます。
フォーマルか日常着しかなかった大正時代初期に「人の家に訪問する時に失礼でない着物」として当時の三越呉服店(現三越伊勢丹デパート)が「訪問着」を売り出したと伺ったことがあります。
他家への訪問はもとより、お茶会、観劇にも着られると瞬く間に大人気となったようです。
大正時代末期には公式訪問用の社交着とされていたため、三つ紋をつけました。
現代では一つ紋または、紋をつけないことも多いようです。
帯や小物次第で格調高くもドレスアップも出来るのが訪問着です。
柄や素材も多種多用で、現在は紬の素材の訪問着なども存在します。
①半衿は白や刺繍半衿など華やかなものをあわせます。
白の半衿や華やかに刺繍された半衿を合わせます。染で模様をほどこしたものはあまりあわせません。
②帯は袋帯、丸帯、金糸銀糸を多用したつづれ帯、金糸や銀糸が控え目な洒落袋帯、金糸や銀糸を多用している格調高い織柄の名古屋帯をあわせます。
改まった場には格調高い袋帯を、軽いパーティーなどには洒落袋や格調高い織柄の名古屋帯でも。
③帯揚げは礼装用の淡い色のものをあわせます。
お着物の雰囲気に合った淡いお色目のものが上品にみえます。
④帯締めは礼装用のものをあわせます。
礼装用の淡いお色目ものもや、組目のきれいな存在感のあるものをあわせます。
パールなどの帯締めを使用することもあります。
⑤バックや草履は雰囲気にあったお好きなものを
バックは小さめの布製のバックや、エナメルやビーズ、洋装用の小さめのバックなどをあわせても素敵です。
お草履はエナメルや布素材のものなどがよいでしょう。
今回は「訪問着について」紹介いたしました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
***yukihanakai***
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お着物の事は地域や諸々の条件で必ず答えが一つと言えないこともあります。
私自身が勉強したり、経験した中で得た一般的と思われる知識を記載させていただいておりますが、諸説ある中の一つの意見とお考えいただけますと幸いです。